エルゴメトリン(ergometrine, エルゴノビン; ergonovineとも)は分娩時の重症産道出血に対して用いられる薬剤。経口、静脈内投与、皮下注射、筋肉内注射のいずれでも用いられる。 経口投与では15分以内に作用を発現し、注射ではさらに早く効果がみられる。 効果は45分から180分持続する。
一般的な副作用には 高血圧、嘔吐、けいれん発作、頭痛、 血圧低下などがある その他の重大な副作用には麦角中毒(ergotism)がある。 元来麦角中毒は ライ麦の麦角菌 によるものを指していたが、 リゼルグ酸によるものも指すようになった。 エルゴメトリンからリゼルグ酸ジエチルアミド (LSD)を生成することは規制されている。エルゴメトリンが発見されたのは1932年である。 これは、 世界保健機関の必須医薬品リストにおいて、最も効果的で安全な医薬品であり、保健システムで必要とだとされる。この薬品の卸売コストは、 開発途上国において、注射用量で0.12~0.41USドル、内服として0.01ドルとされる(2014年)。米国では一回当り用量は約1.75USドルである。
子宮収縮の促進並びに子宮出血の予防及び治療の目的で次の場合に使用する。 ...
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