気胸(ききょう、Pneumothorax)は、何らかの理由で肺の空気が胸腔内へ漏れ出し、その空気が肺を圧迫し、肺が外気を取り込めなくなった状態である。
多くは自然気胸(原発性自然気胸 Primary spontaneous pneumothorax および続発性自然気胸 Secondary spontaneous pneumothorax)で、肺胞の一部が嚢胞化したもの(ブラ Bulla)や胸膜直下に出来た嚢胞(ブレブ Bleb)が破れ、吸気が胸腔に洩れる事でおこる。胸痛をきっかけに受診することが多い。知名度が低いため、喘息などと勘違いして放置されることもあるが、それほど珍しい病気ではない。
年配者の気胸は、肺気腫・結核・肺癌などの基礎疾患に伴う続発性気胸が多い。女性の場合は、子宮内膜症が横隔膜や肺に広がり月経とともに剥がれ落ちて起こる、月経随伴性気胸の場合もある。交通事故などによる肋骨骨折が原因となるものや、点滴誤穿刺、気管支鏡検査による合併症、鍼による肩背部・胸部などへの直深刺などによる外傷性気胸もある。
静脈や動脈の損傷(血胸)を伴う場合は血気胸と呼ばれる。
自然気胸は、「背が高く」「痩せ型で」「10〜20代の若い」「男性」に起こりやすい傾向がある。BMIが20前後の男性では、6パーセント程度にブレブの発生が見られた。しかし低身長者、肥満者、年配者、女性が発病する事も稀ではな ...
ウィキペディアでもっと読む