心室頻拍(しんしつひんぱく、VT: Ventricular Tachycardia)は、心室の一部から連続して起こる異所性刺激によって頻脈を呈する病態。心室細動に移行する恐れがあるため、危険である。
心電図所見では、頻拍を示し(100拍/分以上)、QRS波は幅広く(0.12秒以上)、RR間隔は一定である。また、持続時間とQRS波形によって細分類がなされる。
発作の持続時間が30秒以内か否かで、持続性心室頻拍(SVT)と非持続性心室頻拍(NSVT)とに分類される。また、NSVTが数拍の洞性心拍をはさんで出現する反復型心室頻拍もある。SVTは自然停止しないため、薬物やペーシング、電気ショックなどの治療を必要とする。
QRS波形が単一の単形性、2種類以上の多形性、またその派生型としてtorsade de pointes、2つの異なった波形が交互に出現する2方向性がある。torsade de pointesは、QRS軸が時間とともにねじれるように周期的に変化するもので、心室細動に至る危険が高い。
QRS幅が0.14秒以上であればVTの頻度が高い。特に右脚ブロック型で0.14秒以上、左脚ブロック型で0.16秒以上であればVTの可能性が高い。 ...
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